ヤンキーのテルミン
簡単はたいへんだ、mand1です

とある方のご厚意により、話題の楽器に触れてきました。
モーグ博士がSeries91テルミンを世に送り出してから20年余、次々繰り出す新機能搭載の ”お祭” 抜きでも楽器として成り立たせようとする、電子楽器の挑戦は終わろうとしているのかもしれません。

オタクとヤンキーが主流を成す現代において、このテルミンがマーケティング的手法に基づき、いわゆる”ヤンキー(この場合ソフト・ヤンキー)”さんをターゲットに創られたテルミンだとしたら、ある意味納得です。しかし、受動的に関わる中で、てっとり早い刺激と興奮が得られることを望むヤンキーの方々に、どこまで簡単にしても、安価にしても、読書や登山、器楽演奏のようなじっくり取り組まねばならないことが求められるのか疑問です。

今回はじめて実機に触れましたが、キャリブレーション設定の煩雑さは、古典的テルミンのピッチやボリュームチューニングとは異質のややこしさがあります。小さなディスプレーにはチューナーのような表示もありますが、あれでは自律的にピッチを取ろうとする制御の助けにはならないでしょう。全体を覆うもの悲しい安物感に、レクター博士もさぞかし失望されていると思います。

ピッチコレクト機能を楽器の側に搭載したはじめてのテルミンとして、歴史にその名が刻まれるでしょう。ドン・キ・ホーテ的だと笑われるかもしれませんが、テルミンと関わる限り、私は決してピッチコレクト機能を用いません。意地の問題でもありますが、何十回も録り直しをした後の、常に不達成感に苛まれもしますが、あの達成感と充実感、快感にやられているからです。実際ほとんどのDTMソフトにピッチコレクト機能はプラグインされていますし、倫理的にどうかとも問いません。ただ、ずるいやり方も是とするあたり、くどいですがテルミン文化もヤンキー化してきているのだなと実感しています。これも一般化する、ということなのでしょうね。
[2014/08/05 08:39] | 日記 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
<<ラブ・ルネッサンスは来るか? | ホーム | 求む、普通な人。>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバック URL
http://thereminmasamin.blog12.fc2.com/tb.php/240-904f3002
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |